インベカヲリ☆
2024年9月刊行
四六判並製 240頁
定価(本体2,100円+税)
ISBN978-4-910790-19-0 C0095
世界は「意味不明」でできている
路上の落書きから、不幸の手紙まで。
なぜ人は、理屈でわりきれないことに熱中するのか。
鋭い観察眼とブラックな笑いで現代社会を斬る、異色ノンフィクション。
事件ノンフィクションで知られる著者が、身近な出来事、日々の風景になかにひそむ「謎」に注目した新機軸。
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「倫理観も道徳心も常識も、時代がつくる宗教で、しかもコロコロ変わる。ちょっと俯瞰して見れば、おいおい人間、何してんだよ! と思う不思議な行動がたくさんある。
人間は一番のブラックボックスで、未整理なことだらけだ。となると、「止めたくても止められないもの」「なぜか分からないけど、そうなってしまったもの」「体が勝手に動いたもの」にこそ、人間の本質が現れるのではないか。
本書は、そんな人類の未整理な行動を突っついて、綺麗にまとめることもなく、放り投げてみようという試みである。(本文より)
目次
まえがき
第1章 “不幸の手紙”コレクション
第2章 地蔵は服を着る
第3章 「欲しいもの」を持っているのは誰か
第4章 鉄柱詩に見る、芸術と犯罪と症状
第5章 破壊に吸い寄せられる
第6章 「チャットGPTみたいなことを言うな!」
第7章 バーチャルに侵略される
第8章 脳内物質を求めて右往左往
第9章 孤独と犯罪に相関関係はあるのか?
第10章 寝顔の発見
第11章「水槽学」的考察
第12章 必ず逆を教える病気
第13章 それぞれの「生きのびる」問題
第14章 価値観の謎
第15章 人が姿を消すとき
第16章 猫で一攫千金
第17章 したたかなキョン
第18章 本物を凌駕する偽物
第19章 何者かになるための準備
あとがき
インベカヲリ☆1980年、東京都生まれ。写真家、ノンフィクション作家。短大卒業後、独学で写真を始める。編集プロダクション、映像制作会社勤務等を経て2006年よりフリーとして活動。2018年第43回伊奈信男賞を受賞、2019年日本写真協会新人賞受賞。写真集に『やっぱ月帰るわ、私。』、『理想の猫じゃない』(いずれも赤々舎)ほか。フォトエッセイ集に『なぜ名前に☆があるのか?』(読書人)がある。著書に『家族不適応殺 新幹線無差別殺傷犯、小島一朗の実像』(KADOKAWA)、『「死刑になりたくて、他人を殺しました」無差別殺傷犯の論理』(イースト・プレス)、『私の顔は誰も知らない』(人々舎)、『伴走者は落ち着けない 精神科医斎藤学と治っても通いたい患者たち』(ライフサイエンス出版)ほか。
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